とある小児科医が伝えたい脳と心の育て方

みなさまのお子さまの潜在能力が、存分に引き出されますように!

頑張れとは言わないし言われたくない。やりたいことやろうぜ、それだけ。

日々の診療のなかで、こどもやご家族から教えてもらうは多い。
1週間前にはげんきだった男の子が、たった数日で感染症によって生と死の間をさまよい、寝たきりになってしまう現実と向き合う。小児科医としてだけでなく、親としての視点がその事実をより立体的に捉えさせてくれる。いや、捉えさせてられてしまう。小さいころに自分がそのような運命であった可能性もあることをふと考える。そしてその自分はといえば、やらねばならぬことを先延ばしすることがここ数年多くなり、貴重な症例をまとめて医学に貢献することで苦しんだこどものために一矢報いることが出来ていなかったことが気がかりでしようがなかった。そんな中で、生と死の間をさまよいながら、口にも体にもいろんな管を入れられて、意識はないにも関わらず、なお、母親の「ここにママおるからね!」の声に反応して血圧と脈拍がわずかに上昇させ、必死に生きようとする彼と向き合うなかで、感じたことを記録しておかねば、記録することを忘れたことさえ忘れてしまうのが嫌なので記そうと思う。
 
 
 
 
 
だらだらとした一日
それに引き続く絶望
容赦なく押し寄せるタスクと時間
おぼれるように、楽な選択を取り続ける
この先にはなにもないだろうという確信
変えたい、変わらなきゃならない
だけど、どうすればいいのか分からない
結局、誰も助けてはくれない
親でさえ何が最善なのかなんて教えてくれないし、わかってもいない
誰もが自分のことで精一杯
今日も一日どうにかなったし、生きていられた
このままでも良いかもしれないという甘え
自分を許せないなんて辛すぎるから、神に許しを請う前に自分で許す
 
ふと、自分が辿ってきた道を振りかえる
思い出すのは、
汗水たらして、ヘドがでそうになりながら夢を追いかけた日々
嫌なやつに頭を下げてでもくぐり抜けた日々
てめえなんかすぐにでも超えてやると誓った日々
迷いながら仲間と明日の手がかりを探った日々
無力さに打ちひしがれた日々
 
自分を支えるのは、過去の自分だけだ。
本を読んだり、映画をみたり、偉い人の話をきいたりして、強くなった気になっても、結局は自分が経験したことが全てだ。自分の経験に敵うはずがない。
今日の自分が、その翌日の自分を支えてくれる。
どんなに小さなことでも良い。1ミリでも前に進もうとした、その事実こそが必要なのだ。
最初は一人でも良い。続けていけば、どうせ後から仲間は見つかる。
自信をもって取り組もう。おいしいコーヒーは、その淹れ方がベストだと信じる人が淹れるからうまい。自分の仕事も同じ。
今この瞬間にフォーカスしよう。そのために、近い将来の予定を立てよう。1週間後の予定を心配していて、今に集中などできない。
体を鍛えよう。健全な体に健全な魂が宿る。ここでいう健全な体とはボディビルダーのような体のことではない。手足がなくても、大脳の半分がなくても、持ち得る機能を十分に発揮できるように丁寧に手入れされた状態のことだ。
嘘を言わないように、いつも真実を話すようにしよう。他人につく嘘はだめだ。でも、自分につく嘘はもっとだめだ。自分に誠実になれないのなら、他人にどうして誠実になれようか。
しっかり休もう。自分がやらなくても良いことは、断ろう。自分しかできないことにフォーカスするために。
 
さあ、諦めていたことや、しばらく放っておいた本当にやりたかったことにとりかかろう。
とりかかれば、それはいつかやり遂げられる。

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初出掲載: 2020年 2月 15日