ポイント
この夏はとても暑い.せっかくの夏休みだけれど,ディズニーランドやユニバーサルスタジオに行こうにも,こう暑くては干からびてしまう.我が家は夏休みに,プール・キッザニア・恐竜博物館・夕方の遊園地・ナイトサファリなどでできるだけ涼しく楽しめるレジャーを楽しんだ.五日間で1400kmを超える距離を自家用車で移動したが,大人でもお尻が痛くなる距離をチャイルドシートで過ごすのは,末っ子の1歳にならないチビにとっては負担だったと思う.そもそも一度にまとまった距離を移動しないように旅程を組んだり,少し進んではサービスエリアで休憩したり,おもちゃやお菓子でご機嫌をとりながら旅を楽しんだ.
チャイルドシートは家族旅行に必須のアイテムだが,意外と取り付け方が難しい.だいたいのチャイルドシートには,そのどこかに取り付け方がイラスト付きで書いてあるのだが,そのイラストがよくわからないことも多い.シートベルトをあーだこーだしているうちに,「ええい,なぜこんなにめんどくさい!」となる.メーカーによっては取り付け方の動画をインターネットで見られるのはありがたい.https://www.combi.co.jp/soudan/after/manual_dvd/detail/joytrip-toritsuke-kakunin.html
たとえ上手に取り付けても,正しくチャイルドシートに座らせることはまた結構難しく,全体の半数は間違った方法で使用していることがわかっている1.肩が抜けていたり,厚着していていざという時に体が抜けたりする.
道路交通法により,6歳未満の子どもが自動車に乗車する場合には特別な場合を除きチャイルドシートが義務付けられている.日本の警察庁の調べでは,チャイルドシートを使用しないと交通事故による死亡リスクが5倍に増加することが知られている2.また,エアバッグによる傷害が起こりうる前席よりも後部座席の方が傷害の発生率が低い3.2歳にもなると自ら抜け出そうとするいたずらっ子もでてくるが,チャイルドシートつけないとこうなるぞと脅しに使える動画を警察がアップしてくれているのでそれを恐ろしい解説をつけてみせると良い.https://www.jtsa.or.jp/topics/T-182.html
乳児後半に物心がついてくると,チャイルドシートに載せようとするだけで嫌がる.また走行中にお昼寝などから起きて泣き始めることもある.そういうときには決してかわいそうだからと降ろしてはいけない.チャイルドシートをしていなかったときに事故が起こった場合には,かわいそうでは済まないことになる可能性がグッとあがってしまうからだ.そのようなときには,急いでいても途中で停車するか次のサービスエリアまで進もう.そして安全な環境で哺乳したり遊んだりして休憩しよう.予定に遅れようが構わない.命には変えられない.
夏休み明けには,溜まった仕事をやっつける.1週間ほど仕事をまったくしない時間をもつと,いろいろと新鮮に見える.日焼けした背中がかゆい.
参考文献
- Berg, M. D., Cook, L., Corneli, H. M., Vernon, D. D. & Dean, J. M. Effect of seating position and restraint use on injuries to children in motor vehicle crashes. Pediatrics 105, 831–835 (2000).
- 子供を守るチャイルドシート|警察庁Webサイト. https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/childseat.html.
- Durbin, D. R., Chen, I., Smith, R., Elliott, M. R. & Winston, F. K. Effects of Seating Position and Appropriate Restraint Use on the Risk of Injury to Children in Motor Vehicle Crashes. Pediatrics 115, e305–e309 (2005).