とある小児科医が伝えたい脳と心の育て方

大学で子どもの脳について研究している、小児科医です。2児の父でもあります。日々子どもから学んだこと、研究から学んだことを多くの方に知っていただき、より良い子育てにつながればこれ以上の幸せはありません。

妊娠、授乳中のカフェインってどうなの?

 

はコーヒーより紅茶が好きです。リビングや仕事場に漂うあの香ばしいコーヒーの薫りはなにか気分を落ち着かせてくれます。しかし、コーヒーは32歳になった今でもあまり美味しいと感じたことはありません。20歳頃に、大人ぶって入った喫茶店(↓)で頂いたエスプレッソの強烈な苦味が、いまだに頭の奥の方で疼いているからかもしれません。よくこんな飲み物にお金払うな、大人は!と思いました。いまは飲めるようになりました、ちょっとだけ。

 

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ーヒー、紅茶、緑茶。どれも日常生活の飲み物ですが、どれもカフェインが入っています1。多くの本やネットでの情報では、妊婦、授乳中のカフェインはダメ!的な内容です。本当にそうなのでしょうか?

結論から述べると、一般的な摂取量では、妊娠初期の自然流産のリスクを高めます。しかし、明らかな影響はそれだけで、妊娠中の胎児発育には影響なく2、授乳中の乳児の睡眠障害も来さないとされています3。多量に飲むとそれらの影響もあるようです。具体的には1日コーヒー三杯以上。

 

フェインの一般的な摂取量とは、1日あたり200mgを指します。普段の飲み物コップ1杯(150ml程度)に含まれるカフェイン量を以下の表に示します。焙煎あるいはドリップしたコーヒーだと1杯あたり100mgくらいでしょうか。私も時々利用するセブン-イレブンコンビニコーヒーは小さいサイズで80mg、大きいサイズで150mgだそうです。 

 

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メリカ小児科学会では、カフェインを授乳中も摂取してもいいよとした上で、上限を200-300mgとしています。したがって、妊娠可能な女性は300mg以下のカフェイン摂取に留めることを推奨されています4。欧米人と比べて体の小さい日本人は200mgくらいではないでしょうか。つまり、コーヒーだと2杯。朝、それと昼か夜に1杯ずつ。

 

なみに、早産児では呼吸中枢が未熟であるために無呼吸が起こることがあり、その治療薬としてカフェインがよく使われます5。仕事を頑張る大人だけではなく、生まれたばかりの小さな赤ちゃんの呼吸をも支えるカフェイン。とりすぎにはご注意を。それにしても、玉露はカフェイン量多いなあ。おいしいけど。

 

  1. Nawrot, P. et al. Effects of caffeine on human health. Food Addit. Contam. 20, 1–30 (2003).
  2. Bech, B. H., Obel, C., Henriksen, T. B. & Olsen, J. Effect of reducing caffeine intake on birth weight and length of gestation: randomised controlled trial. BMJ 334, 409 (2007).
  3. Santos, S., Matijasevich, A. & Domingues, M. R. Maternal Caffeine Consumption and Infant Nighttime Waking: Prospective Cohort Study. Pediatrics 129, 860–868 (2012).
  4. Kuczkowski, K. M. Caffeine in pregnancy. Arch. Gynecol. Obstet. 280, 695–698 (2009).
  5. Abdel-Hady, H. Caffeine therapy in preterm infants. World J. Clin. Pediatr. 4, 81 (2015).

 

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初出掲載: 2020年 2月 15日