この題名は、YouTubeのコンセプトだそうです
好きなことで、生きていく - HIKAKIN - YouTube [ Long ver. ]
「それが出来たら、苦労ないんだけどなぁ」
「夢ばかり見てないで、コツコツ働いたほうが良いのでは?」
そんな声がたくさん聞こえてきそうです
ですが、このコンセプトにはとても大切な考えが込められていると思います
好きなことではなく、「安定した」「地道で」「真面目な」ことで生きていく
それがこれまでの日本社会での美徳とされてきました
しかし、YouTuberの彼らだけでなく、好きなことで立派な仕事をする方々が、
現代の日本には数多くおられます
プロフェッショナル仕事の流儀、情熱大陸などに出演される方々がその代表です
世界的パティシエの杉野英実さんを特集した番組を見たときに、僕は衝撃を受けました
母が誕生日に買ってきてくれたケーキの美しさ、美味しさ
そのときに感じたなんとも表現できない幸福感をより多くの人に感じてもらいたい
その一心でパティシエの道を、一心不乱に突き進まれてきた彼の生き方は、
わたしを含め多くの人の心を打ちます
好きなことを職業にするためには、どのようにすれば良いのでしょうか?
その答えを示してくれる先人の一人が、エドガー・シャイン先生です
エドガー・シャイン先生はキャリア・アンカー career anchor という考えを、
世界で初めて提唱した方です
ひとことで言うならば ” 生き方の地図 ” でしょうか
つまり、あらゆる選択の積み重なりが人生とするならば、
その選択をどのような根拠に基づいて行うかを明確に示す基準です
その基準は3つから成ります
- 好きなこと
- 出来ること
- 求められること
好きなこととは、自分がしたいことは何かを考えることです
つまり、自分の目標や夢と言えるでしょう
出来ることとは、自分が出来ることは何かを考えることです
これは、能力や専門性といえます
最後に求められることとは、自分がすべきことは何かを考えることです
すこし他の2つと比べると難しいかもしれませんが、
今の社会で何が問題なのか、それらに対する使命感とも言えるかもしれません
これら3つのうち、もっとも取っ掛かりやすいのは、好きなことでしょう
自分が好きなことについて考えることは、そう難しくありません
しかし、好きなことのうち、どれに取り組んで行けばいいのか、
多くの人はそこで迷うのではないでしょうか
このときに、迷いを断ち切らせてくれる当たり前の事実があります
それは、人間いつか死ぬことです
死ぬときに自分の人生を振り返ってどう思いたいか?
「あれもこれもやりたかったけど、挑戦もしなかった」
とは思いたくないはずです
「ああ、俺はいろいろヘマもしたけれど、これだけはやったぞ!」
と、多くの人は思いたいでしょうし、私もそうです
多くの好きなことのうち、それに取り組むことで人生の最後に自分が笑っているもの、
あなたは何が思い浮かぶでしょうか
きっとそれが、一生をかけて、命を燃やして取り組む価値のある対象だと思います
Appleのスティーブ・ジョブズも、有名なスタンフォード大学卒業式スピーチで、
卒業生に送った3つのメッセージのうちの1つに、「死」を挙げていました
スティーブ・ジョブス スタンフォード大学卒業式辞 日本語字幕版
好きなことが明確になれば、あとの2つは自然とついてきます
好きなことをして生きていこうと思えば、当然自分の能力を上げる必要があります
自分の足りないことをどんどん補っていく
それこそが、先に挙げた3つの基準の、出来ることの輪を広げることになります
また、どんなことであれ、好きなことに本気で取り組めば、
それを社会に還元することができます
サッカー少年だったころから、いまに至るまで、僕の大切なヒーローのひとり、
中田英寿さんは、好きなことで生きていく、その代表例のお一人でしょう
彼のサッカー選手としての名声は記すまでもありません
いま彼は、世界そして日本を旅する7年を経て、
日本酒を世界に発信する仕事をしています
数ある日本の伝統文化に触れた中でも、日本酒に最も惹かれたのだそう
それに本気で取り組み、仕事にしてしまいました
多くの場合、日本酒が好きになり、お酒を楽しむだけで終わってしまうところですが、
彼は日本酒という好きなツールを介して、どうやったら社会から ”求められること” が
出来るのだろうかと考えたのだと思います
そう考える中で、いままで出来ていなかったことに取り組んで行くことで、
”出来ること”の輪を大きくされていって今に至るのではないでしょうか
高村光太郎先生の『道程』という詩が私はとても好きです
私の小学校の卒業式の日に、担任の先生が卒業生に向け送ってくれた詩です
人生という道を歩むために必要なエネルギーを与えてくれます
私を含め多くの人が、素晴らしい道を歩めるよう祈ります
最後に『道程』の一節を記して終わります
さいごに
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