とある小児科医が伝えたい脳と心の育て方

みなさまのお子さまの潜在能力が、存分に引き出されますように!

【紹介】こんな症状、どう対応する?

小生はこのブログで、脳や心の発達に関してまとめています。

その他のよくある病気自宅での対応については、他の小児科医の先生方のブログが大変参考になります。

 

たとえば、

3ヶ月未満で発熱したら大きな病院へかならず受診しましょう!」

 

ワクチンが接種できてない状態での発熱は、重症化のリスクがあります。

基本的に入院が前提で受診されることをおすすめします。

生後3ヶ月未満の発熱で受診し検査を終えて、

私 「入院が必要ですね」

母 「ええ!?ミルクも着替えも準備してません💦」

という会話を何度したことか。

備えあれば憂いなしです。

 

www.dr-kid.net

 

なんでもググればとりあえず引っかかるこの時代、情報源はきちんと選びたいものです。

子育て中の親御さんに参考いただける現役小児科医による信頼性の高い情報源を下記します。(下記リストはこれからも適宜追加、修正していきます)

 

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www.dr-kid.net

 

www.pediatricgoodconsult.com

 

pediatrics-memo.blogspot.com

 

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さいごに

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また、疑問点やさらに深めてほしい点などございましたらコメントをぜひいただけると幸いです。

旬を逃さず、幼児教育にレバレッジを利かせよう!【書籍紹介】

 子育て中の親に、ましてやシングルマザーでそれこそ身を削る思いで子育てして頑張っている方々に、時間のない中でじっくりこの本を読んでほしいとは言えない。一番届いてほしいところに、情報が届かないであろうことには非常にヤキモキさせられる。

だけど、要約したメッセージをブログで発信することはできる!

 

幼児教育の経済学

幼児教育の経済学

 

 要するに、3,4歳のとき経験、教育がその後の人生をより良く生きるために一番必要だってこと。

 

 子どもが成人するまでずーっと、良い母親であることやイクメンであることが大切なのではない。もちろんそれが出来れば一番良いが、私達には時間も体力もお金も限られている。なので、旬を逃さず、幼児教育にレバレッジ(テコの原理)を利かせよう!最も教育投資効率の良いタイミングを逃さぬよう

 

さいごに

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発達障害の子どもは本当に増えてる?

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コミュ力(りょく)さえあれば、看護師として生きていけます!

27歳の看護師さんが、鮮魚居酒屋で一次会を終えて洋食居酒屋に向かって歩いているときに、こう言っていました。職場の同僚達はそれに強く賛同しているようでした。特に医療現場では一つのミスが命取りになる恐れがあり、綿密なコミュニケーションがあってこその職場と言えます。看護師として必要とされる知識や技術ももちろん多いですが、それにも増して、人と人とのコミュニケーションの重要性は昨今の社会では求められる傾向にあるのでしょう。分厚い刺し身と、レモンサワーを2杯いただいた小生は、ほろ酔いでふらふらしながら、そうなんだなあとその会話に聞き入っていました。

 

さて、酔いも冷めてふと、コミュ力があれば生きていける社会なら、ない場合はどうなるのだろうと疑問になりました。小児科医として、発達障害がありその症状の一つとしてコミュニケーション障害のあるお子さんの対応をする場合があります。あらゆる処置の前に、きちんとした説明を要する場合も少なくありません。「これからチックンするんだよ、痛いけど、必要だから少しの間ガマンしてなあ。」そういった説明をしても、なかなか必要な医療を行うのが困難なケースも多くあります。


一方で、こんなにお利口さんなのに、発達障害とされているのか。と思うお子さんも少なくありません。病院の診察室に入って来られて、大人しそうにお母さんの足元に隠れている。恥ずかしそうにしているから、まず着ている服のキャラクターの話などから入っていくと、最初は堅かった表情がだんだんと柔らかくなり、お話をしてくれるようになる。お利口さんだなあと思っていたら、母親から、実は発達障害があると言われていま療育中なのですとお聞きし、意外な印象を抱くと同時に、この子は本当に発達障害なのだろうかと疑問を抱くことも少なくありません。

 

実際に、日本において発達障害として支援を受ける子どもの数上昇の一途です。しかし、それは真の発達障害が増加していることを必ずしも示しません。つまり、子どもに問題はなくても(あるいは少なくても)、社会がコミュニケーションを非常に重視するようになったために、集団適応・社会適応ができにくい子どもや青年が増加し支援が必要なケースが多くあるということです。

 

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文部科学省:平成25年度「特別支援教育に関する調査」

 

 

古墳時代には、識字障害はなかった。文字を使う社会になり、識字障害が生まれた”

 

小生の尊敬する小児科医の言葉です。第3次産業が幅を利かせる現代社会で、社会のあり方のせいで能力が発揮できない子どもの数を如何に減らしていくか、コミュニケーション力が低くても、潜在的能力を発揮して就労し納税できる人に如何に育てていくか。この分野において日本はまだまだ後進国であることは否めません。神経学的多様性 neurodiversity に合わせた生き方が選択できる世の中になってほしいですし、そのために必要な研究をこれからもどんどんやっていきたいです。より良い在り方を求めて、発達障害診療に当たりたいものです。

 

さいごに

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これらの偉人に共通するのは?

Walt Disney 
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Albert Ainstein

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坂本龍馬

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Steve Jobs

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Steven Spielberg

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Michael Phelps

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これらの偉人に共通するのは何でしょう。

飛び抜けた知性?圧倒的な行動力?終わりを知らない想像力?

確かに、それぞれ抜きん出た才能をもっています。

 

しかし、見逃してはいけないことは、彼らはいずれも発達障害であることです。

欠点はあっても、学校教育の中では収まりきらない能力がきっとあります。

それを見逃さずに潜在能力を全開にする。

彼らを単なる外れ値として認識するのではなく、どうすれば彼らのように潜在能力を全開にできるのだろう。

それを考えることは私にとって、とても楽しい活動です。

 

Walt Disney  → 識字障害

Albert Ainstein → ADHD自閉症スペクトラム障害

坂本龍馬 → ADHD

Steve Jobs → ADHD自閉症スペクトラム障害

Steven Spielberg → 識字障害

Michael Phelps → ADHD

 

さいごに

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アンパンマンの暴力は子どもの発達にどう影響する?

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 「悪いことしたら、アンパーンチだよ!」

3歳の娘は、パンチの真似をしながら私によくそう言います。たいてい、私がご飯のときにテレビを見ていたり、玄関の靴を揃えていなかったりする場合にそう言っているので、使い方はどうやら心得ているようです。実際にパンチすることはないので、それほど気にしていなかったのですが、オンラインニュースで表題の件についてトピックがあったのでこれを期に調べてみることにしました。

https://otonanswer.jp/post/46060/

 

 結論から述べますと、暴力行為をテレビで見た子どもの怪我のリスクは上昇しま1。しかし、アンパンマンには子どもにとって他のいい影響をもたらし得る要素が多く含まれており全体としては良いのだろうと思います。また、アンパンマンや他の幼児向けアニメに含まれる暴力などの描写による悪い影響をなるべく受けないで、正義や優しさなどの良い影響のみをできるだけ身につく様な、そんな観賞の仕方があるようです。

 

 子どもの記憶力に驚かされることが、日常生活で経験される親御さんも多いことでしょう。「昨日一緒に遊びに行くって言ってたじゃない!」と、親の発言を引き合いに出しながら正論にタジタジになるケースを私自身、多く経験してきました。

私達が日常的に意識して過去のことを思い出すこと、それを記憶と想起と呼びます。記憶は事実や過去の出来事を意識的に覚えていること、そして想起はその記憶した内容を時間的空間的な隔たりを経て意識に再現することです。記憶は、幼児期の後期から小児期にどんどんと進行します。これは、海馬のニューロン形成が完了する時期であり、かつ大脳辺縁系(感情や記憶を司る場所)の髄鞘化が進行する時期でもあります2。一方、想起は生後6ヶ月から8ヶ月の間に発達する。これは、”いないいないばあ” で笑うようになる時期と一致します。母親の顔やおもちゃを記憶していて、それが一時視界から無くなったことを理解しており、再びそれが視界に現れたことに対して反応を示すことができます。つまり、目の前のものがパッ消えたら、その消えたことを認識できるようになるということです。この能力を事物の永続性object permanenceと呼びます3。この能力を獲得する過程が目の前で起こることの不思議と感動を、ぜひ味わっていただきたいものです。

 

 子どもの記憶と想起について論じました。では、ある刺激の記憶と想起は、赤ちゃんにどれほど長く保持されるのでしょうか?結論から述べますと、赤ちゃんは一回見たものを数ヶ月後にも、行動として模倣できることが分かっています4。言葉のスキルが記憶のスキルに追いつくのがだいたい6歳ごろとされています。つまり、言葉で記憶していることを他者に伝えることはできなくとも、子どもの脳にはしっかり記憶され想起できる状態にあることを示しています。したがって、子どもに見せる映像や行為は、きちんと記憶されることを親および大人は肝に命じておく必要がありそうです。覚えていないだろうから、まあいいか、は通用しないのです。

 子どもの一部は、映画やテレビを見た後に、怖いキャラクターをずっと心配し続けるケースがあります。

「おばけさん、もう来ない?」とか。

これは、物語からまだ抜け出せていないことを表します。アンパンマンにしても、他の映画やテレビを見せるにしても、きちんと物語から抜けて、観賞の終わりを設けてあげることが大事です。ある読み聞かせのベテランの方によると、本を読み終わったら「これで、おしーまい!」最後に区切りの言葉を毎回強調してあげるのだそうです。これがサインとなり、物語から現実世界へしっかりと戻るきっかけになるのだとか。専門家のご意見は、いつも大変勉強になります。おうちでも、お試しあれ!

 

  1. Wood, W., Wong, F. Y. & Chachere, J. G. Effects of media violence on viewers’ aggression in unconstrained social interaction. Psychol. Bull.109, 371–83 (1991).
  2. Brody, B. A., Kinney, H. C., Kloman, A. S. & Gilles, F. H. Sequence of central nervous system myelination in human infancy. I. An autopsy study of myelination. J. Neuropathol. Exp. Neurol.46, 283–301 (1987).
  3. Adele, D. Frontal Lobe Involvement in Cognitive Changes During the First Year of Life. in Brain Maturation & Cognitive Development127–180 (Routledge, 2017). doi:10.4324/9781315082028-7
  4. Meltzoff, A. N. Infant imitation and memory: nine-month-olds in immediate and deferred tests. Child Dev.59, 217–25 (1988).

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言い訳

  ある研修施設に掲示されていた、小学五年生の男の子の作文。

 

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  年齢はふた回りも下の男の子ですが、随分大切なことを教わりました。

  ピンチの時こそ、真価が問われるのは人間も組織も、国でも同じです。事実を明らかにするため必要な弁明ならばともかく、保身のための言い訳は生産性がないどころか信頼を失い兼ねません。

  歳をとると、目には見えない無駄なぜい肉がココロについてしまう気がします。エントロピーは常に増大するように。多くの場合、そのことに本人は気づけません。ココロのぜい肉を落とすトレーニングが意識的に必要なようです。  

  大事なことをおじさんは忘れかけていたよ!ありがとう、少年!!

 

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「何もしないくせに、偉そうなこと言わないで!」by 妻

  どういう話の流れかは忘れてしまいましたが、先日仕事から帰って何か妻に言ったところ、「何もしないくせに、偉そうなこと言わないで!」と言われてしまいました。その前後の会話の内容を忘れてしまうほど、ガツンと印象がのこる表情、一言でした。

 

 振り返ってみると、ここ最近は仕事、研究、論文の執筆で大忙し。妻との会話も少ないし、家事もほとんど手伝っていませんでした。担当だったはずのお皿洗いも、ずいぶんしてません。ああ、だめな父親だと卑下しながらこの文章を書いています。過去に ”父親が果たす子どもの発達への影響” について記事を書いていたとは思えないほどです。

 

tanaka-hajime.hatenablog.com

 

 そういえば、綾野剛さん主演でドラマ化された漫画「コウノドリ」にも、仕事で忙しい父親があまりにも家事を手伝わないから、心に余裕のなくなった母親が子どもに手を出してしまうシーンがありました。母親が感じるストレスは、家庭に大きな影響を及ぼします。

 

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コウノドリ 79話"爆発の予兆"

 理想的な父親は、仕事もバリバリこなして、家には早く帰って家事を手伝い、子どもの遊び相手をして、妻の話にもやさしく耳を傾け、週末や休みの予定をしっかり立てる!父親としての理想的な役割を果たせば、子どもの成長および発達にいい影響がありますよ、と1。そんなことは改めて研究されなくても、誰でも分かっている話です。イクメンという言葉で苦しむ男性が多いことも、現在育児や仕事を頑張っている母親の方にもぜひ知ってほしいと思います。

 父親の役割を、ぜんぶいきなりこなそうとしても、それは背伸びしすぎになるでしょうし、長続きしません。なにより、大黒柱が心身ともに健康でなければ、家庭は機能しなくなってしまうでしょう。僕は、どんなときでも、最低限、妻の話を妻の気が済むまで聞いてあげることにしました。皿が洗えなくても、洗濯物をとりこめなくても。1990年代以降の近年の調査で、母親が考える父親への役割で、最も多かった項目は妻の相談相手や、精神的支持援助をすること、だったそうです2。物理的に家事を手伝うことももちろんできたら良いのでしょうが、まずは相談に乗ったり、話を聞くことから始めるのも良いのではないでしょうか。

 

  1. Pruett, K. D. Role of the father. Pediatrics102, 1253–61 (1998).
  2. 矢倉 紀子原口 由紀子. 父親の子育て参加の実態とその関連要因. 家族看護学7, 145–151 (2002).

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初出掲載: 2020年 2月 15日